文章の見出しってどうやって付けるんだろう?

魅力的な文章って、見出しも魅力的ですよね。

逆に、興味が湧かない見出しなら、読む人を引きつけません。

苦労して書いた文章を、見出しの付け方で台無しにしたくないですよね。

この記事では、「文章が読まれるための見出しの付け方」をお伝えします。

本の出版やライターとして起業した私の経験が、少しでも参考になればと思います。

サクッと読める記事なので、ぜひ一読を!

見出しの大切な役割とは?

見出しがない文章は、標識がない道のようなものです。どのように読めばいいのか、分らなくなってしまうでしょう。たとえば、今あなたが読んでいるこの記事では、見出しが14つあります。もしも、1つも見出しがなければ、読みにくくて仕方ないはずです。
見出し役割を一言で表現すれば「読者を迷わせずに誘導すること」です。

見出しのメリット

・読者の不安をなくす
・理解しやすくなる
・知りたいことが最短で見つかる
・読んでもらいやすくなる
・イメージしやすくなる

見出しがあるだけで、このようなメリットがあります。思い起こせば、雑誌の記事や本などの文章は、必ず「見出し」がありますよね。さらに言えば、「良い文章」には「良い見出し」が必須でしょう。
つまり、どんな文章であれ、見出しがない文章はありえないのです。

見出しが重要な2つの理由

見出しの重要な点は、2つあります。
1つ目は先ほど説明した通り、読者を誘導すること。2つ目は、読むべき文章かどうかの基準になることです。「ダメな見出しだと、文章が読まれない」ということが起こり得ます。言ってしまえば、見出し次第で文章が「読まれる」か「読まれない」が決まると言っても過言ではありません。

たとえば、仕事術の記事の見出しを書くとしましょう。以下、事例です。

ダメな見出し

仕事のやり方

良い見出し

2倍早く仕事が終わる5つの方法

いかがでしょうか?後者の方が、興味を惹かれませんか?

2つの事例のように、見出しの付け方で読者の興味を引きつけます。マーケティングの視点から言っても、見出しはとても重要です。「えぇ、見出しをつけるのって難しいそう…」と思う人もいるでしょう。ご安心ください。
読まれる文章には【読まれる見出しの法則】があります。その法則を使えば、誰でも簡単に効果的な見出しを付けれます。

見出しの作り方 〜3ステップ〜

見出しの作るときは、以下の3ステップを意識して作ってみてください。ポイントは「要約する」です。

見出しを作る3ステップ

①文章全体を眺める
②キーワードを抜き出す
③分類する

まずはじめに、例文をお見せします。文章の内容はさておき、読みやすい文章になっていませんか?では、1つ1つ解説してきます。

例文

見出し→「無駄がない完璧な文章は、1回では書けない」

あなたは、LINEやSNSなどのメッセージで、後から「何でこんなことを送っているのだろう?」と感じたことはありませんか?短い文章でも、日本語がおかしかったり、回りくどくて分かりにくいことを言っていたり、日本語がおかしいことは日常茶飯事ですよね。

つまり、僕たちは1回書いただけでは、完璧な文章は書けないのです。言い換えると、「文章の無駄」を1回書いただけでは判断できないのです。

①文章全体を眺める

まずは、文章の「章」の内容をしっかり把握することが第一歩です。内容を理解しきれていないと、見出しをつけることができません。「どんなことを書いているのか」「何について書かれているのか」を把握しましょう。

②キーワードを抜き出す

内容を把握した後は、キーワードを抜き出しましょう。「これが大事だな!」と思うところを、200文字の1段落で3文ほど抜き出せば大丈夫です。以下は、例文から抜き出した一文です。

抜き出したキーワード

A:短い文章でも、日本語がおかしいことは日常茶飯事

B:1回だけでは完璧な文章は書けない

C:文章を無駄を1回書いただけでは判断できない

③分類する

最後は、文章を分類してみましょう。例文からだと、BとCが似たようなことを言っています。よって、この2つを組み合わせて「要約」することで、見出しが完成します。

3ステップを経て完成した見出し

無駄がない完璧な文章は、1回では書けない

いかがでしょうか?3ステップを経て完成した見出しは、その章に書かれていることを要約しているはず。つまり「章のまとめ」こそが見出しの正体です。

良い見出しの【6つの法則】

読まれる文章には、【ある法則】が存在すると説明しました。では実際に、どのように付ければいいのでしょうか。そのポイントは、6つあります。

興味をそそる見出しの6つの法則

①シンプル
②意外性
③具体的
④信頼性
⑤感情表現
⑥ストーリー性

6つすべての要素を入れる必要はありません。できるだけ組み合わせるように見出しを付けることで、より魅力的な見出しになるでしょう。

①シンプルな見出し

読まれる見出しは、常にシンプルです。情報が絞られていない見出しは、読者に伝わりません。たくさんの情報が入った長すぎる見出しは、読まれない文章になってしまうでしょう。長くても25文字までと考えてください。先ほどの見出しを例にします。

ダメな見出し

無駄がない完璧な文章は、1回では判断できないし書けない

良い見出し

無駄がない完璧な文章は、1回では書けない

ダメな見出しは27文字です。少し長いため、シンプルとは言い難いですね。また最後の「判断できないし書けない」は、2つメッセージがあるため、読者に伝わりにくいです。見出しのメッセージは可能な限り、1つに絞りましょう。

②意外!?な見出し

読まれる見出しに、意外性は欠かせません。「え?どういうこと!?」と思わせるような見出しを付けましょう。驚くような見出しは、人を惹きつける魔法のようなものです。

ダメな見出し

花粉症を治す方法

良い見出し

薬に頼らずツライ花粉症を治す方法

花粉症というのは、治療しないと治らないと思い込んでいる人は多いですよね。そのような常識を覆すような見出しをつけると効果的です。常識が強ければ強いほど、それと逆行する見出しは読者を惹きつけます。
下の例は「ハワイに旅行に行くのが高い」と思っている人ほど、「おぉ!?」と興味を抱いてくれるでしょう。

ダメな見出し

ハワイに行く方法

良い見出し

たった10万でハワイに行く方法

意外性がある見出しは、読み手の好奇心を掻き立てます。 思い込みを消し去るような見出しを作りましょう。

③何を伝えたいか具体的な見出し

「ん?何が言いたいの?」ーそんな見出しを見たことはありませんか?見出しが抽象的だと、何が書かれているのか分かりません。小説やコラムでは問題ありませんが、実用文では致命的です。見出しは具体的に書きましょう。特に効果的なのが、数字を入れることです。健康系の記事の見出しを例にすると、下のようになります。

ダメな見出し

運動をしよう

良い見出し

・1日40分ウォーキングしよう

・1週間に2回筋トレをしよう

化粧品のPRの記事なら

ダメな見出し

綺麗になるメイク術

良い見出し

「最近、綺麗ね」と言われるメイク術

このように、数字を使ったり、セリフを使ったり、具体的に見出しを作りましょう。そうすれば、読者が「自分のことを言ってるのかな?」と興味を持ってもらえます。

④信頼できる見出し

裏付けがあるデータなどを持っている場合、その信頼性をアピールすることで、良い見出しになります。信憑性に欠ける見出しだと、読者が「ホントにそうなの?」と疑ってしまいます。説得力ある見出しは、読者に安心感を与え、興味を引く見出しになるでしょう。

良い見出し

・厚生労働省が実証した健康法

・Google社員がやっている仕事術

・スタンフォード式ストレス解消の方法

ポイントは、知名度が高い機関や、企業を引き合いに出すことです。もしあまり知らない機関などを書いても、効果的な見出しにはなりません。厚生労働省がお墨付きの◯◯というのに価値があるわけです。

⑤感情に訴える見出し

見出しでは、思いやメッセージを一言で表すことも効果的です。人というのは、感情でモノゴトを判断する生き物。人の心を揺さぶるような見出しは、好奇心を引き立てるでしょう。

良い見出し

・口の中で一瞬で溶ける◯◯

・息を呑む美しさ!絶対行きたい観光地ベスト10

ポイントは、頭の中にイメージできるワードを入れること。読み手は、自分が経験したことに特別な感情を持っています。その感情をそのまま言葉にすれば、読み手が「ハッ!」とする見出しになるでしょう。

⑥物語・ストーリー性のある見出し

最後は、物語を見出しにすることです。ただストーリーをそのまま見出しにしていては、文字数が膨大になりかねません。そうではなく、読者が想像するようなストーリー性を持たせるのがポイント。

良い見出し

・元ニートが年収1000万円になれた方法

・未経験からデザイナーになる方法

・コミュ障の私が、合コン王になれた方法

ストーリー性のある文章は、人の共感を生み出すため、興味を引きます。効果的な見出しにするには、成功者の「サクセスストーリーよりも、過去の失敗や欠点を克服したという克服ストーリー」が効果的です。短い見出しの中でも、物語でメッセージを伝えてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。6つポイントを元に、良い見出しの作り方を説明しました。見逃されがちですが、見出しというのは文章において重要な要素の1つです。工夫せずにつけた見出しによって、せっかく書いた本文が台無しになってしまうかもしれません。そんなもったいないことはないでしょう。
この記事を参考に、あなたの見出しが良くなれば幸いです。