接続詞ってどうやって使うの?
なんとなく使ってる接続詞だけど、うまく使いこなしたい!
接続詞の使い方って、ほとんどの人が正式に習いませんよね。
正直なところ、使い方は「我流」という人も多いのではありませんか?
この記事では、わかりやすく具体例を交えながら、「文章の接続詞の使い方」について解説します。
本の出版ライターとしての私の視点が役に立てればと思います。
思わず「あぁ、こうやって使うのか!」と納得できる内容になっています。
本記事を参考に、「接続詞」を使って伝わる文章を書きませんか?
文章の接続詞の役割
文章にはリズムが存在します。「Aなら、Bになる」というように、無意識に予測をつけながら読みますよね。その予測をサポートするのが、接続詞です。たとえると、接続詞は「文章の案内板」と言えるでしょう。以下のような3つの重要な役割があります。
・文章のリズムをスムーズにする
・読者の理解を促す
・次に書かれている内容を予測しやすくする
もし接続詞がなければ、読みにくい文章になってしまうでしょう。間違った接続詞を使えば、文章の意味が違って伝わる可能性もありますし、読みにくくなります。意外と見逃されがちですが、文章における接続詞はとても重要な要素の1つなのです。
文章における接続詞は乱用してはいけない?
接続詞は文章において大切です。しかし、乱用し過ぎてはいけません。なぜなら、読みにくくなってしまうからです。案内板も数が多すぎると、どこにいけばいいのかわからなくなりますよね。文章でも同じことがいえます。伝わる文章を書くには、適度に接続詞を使うことが大切です。
「でも、適度に使うって難しいのでは?」と思う人もいますよね。しかし、安心してください。「頻繁に使わない方がいい接続詞」は、ある程度決まっています。それさえ気をつければ、誰でもリズムが良い文章が書けるようになるでしょう。
あまり使うべきではない接続詞【順接の接続詞】
まず気をつけるべきポイントは、使う意味が薄い接続詞は使わないことです。その代表的なものが、順接の接続詞であり、なくても意味が通じることが多いです。たとえば「だから」「そして」「また」などです。もちろん他の接続詞もありますが、本記事では1つだけご紹介させてください。
私は夏が嫌いです。なぜなら、暑いのが苦手だからです。また、汗で体がベタベタになるのも好きではありません。
私は夏が嫌いです。なぜなら、暑いのが苦手だし、汗で体がベタベタになるのも好きではなりません。
例文のように、「なぜなら」「また」の2つの順接の接続詞を短い文章で使うと、違和感を感じませんか?実は、この2つの接続詞がなくても意味が通じます。もちろん、順接の接続をまったく使わないと、リズムが悪くなって読みにくくなるでしょう。しかし、適度に使わないと「少ししつこいな…」と思いますよね。
最適な使う頻度の正解はありませんが、私は順接の接続詞を使う場合、多くても300文字に1回程度ではないかと思っています。この章(あまり使うべきではない接続詞:順接の接続詞)が約400文字なので、1回程度使うには問題ありません。
ただ、1つ言えることは順接の接続詞の乱発は読みにくくなってしまうということです。
接続詞一覧と使い方
接続詞の役割と使う際のポイントはわかりました。では、実際にどんな接続詞をどうやって使っていけばいいか、具体的に解説していきます。
順接の接続詞
「よって」
接続詞の前の内容を受けて、その理由によって、あとの結果に必然的にいくつくときに使います。
私はフリーターから起業しました。したがって、国民健康保険から社会保険に変わりました。
「だから」
接続詞前の内容を受けて、その理由から生じた結果を提示したいときに使います。
仕事が辛いです。だから、会社を辞めました。
F1が好きです。だから、サーキットに観戦に行きます。
「そのため」
接続詞の前の内容を理由として、あとの結果を提示したいときに使います。
WEBデザインが苦手です。そのため、デザイン学校に通います。
「よって」 → 理由から導かれる結果が、必然であるとき
「だから」 → 理由から導かれる結果が、必然ではないとき
「そのため」→ 結果よりも理由を強調したいとき
言い換えの接続詞
「つまり」
接続詞前の内容を、まとめたり、要約したりして、本当に言いたいことを伝えたいするときに使います。
去年1年間で、海外に行ったり、趣味でイベントを開催したり、人とたくさん出会いました。つまり、それだけ行動したということです。
「要するに」
接続詞前の内容について、別の言葉でまとめて、表現したいときに使います。
来年は、旅行したり、サーフィンしたりしたいです。要するに、人生を思う存分楽しみたいです。
「言い換えれば」
接続詞前の内容について、さらに別の言葉でわかりやすく伝えたいときに使います。
ストレスを解消するために、ヨガを始めました。言い換えれば、自分のメンタルのケアを始めました。
「つまり」 → まとめた内容を書き手が本当に伝えたいとき
「要するに」 → 別の言葉でまとめて、伝えたいとき
「言い換えれば」→ わかりやすく伝えるために、別の言葉で表現したいとき
逆接の接続詞
「しかし、だが」
接続詞前の内容と比べて、違う内容を伝えたいときに使います。
『事例』
彼女と別れたくありませんでした。しかし、別れることになりました。
彼女と別れたくありませんでした。しかし、別れることになりました。
昔は楽しかった。だが、将来も楽しいとは限らない。
「ところが」
接続詞前の内容と比べて、予想とは違う結果になったことを伝えたいときに使います。
今日は休みだった。ところが、急な用事が入って、半日しか休めなかった。
「とはいえ」
接続詞前の内容について、それを認めつつ、少し制限があることを伝えたいときに使います。
最近の仕事は順調だ。とはいえ、まだまだスキルは足りない。
「でも、にも関わらず」
接続詞前の内容について、予想とは違う結果になったことを伝えたいときに使います。
昨日の天気予報で、来週の火曜は晴れだと言っていた。でも、実際は雨だった。
「しかし」 → シンプルに反対のことを伝えたいとき
「ところが」 → 結果が予想外だったことを伝えたいとき
「とはいえ」 → 先行内容を認めつつ、反対のことを伝えたいとき
「でも」 → 結果が予想外、かつ、先行内容がポジティブ(ネガティブ)、後続内容がネガティブ(ポジティブ)なことを伝えたいとき
対比の接続詞
「一方で」
接続詞前と後の内容を対比させて、伝えたいときに使います。
スペインでは失業率が高くなっている。一方、フィリピンでも少しつづ失業率が高くなっている。
「逆に」
接続詞前前と後の内容を対比させて、本来の正しい方向に逆らっているときに使います。
私の父親は温厚な人だ。逆に、怒っていたら怖いです。
「◯◯に対して」
接続詞前前と後の内容を対比させて、強めに伝えたいときに使います。
私は、非常識な人が絶対許せない。それに対して、常識ある人は大好きだ。
「一方で」 → シンプルに対比させたいとき
「逆に」 → 対比させて、後述が本来と違う方向になっていたとき
「◯◯に対して」→ 強めに対比させたいとき
追加の接続詞
「さらに」
接続詞前の内容に、新しい情報を付け加えたいときに使います。
新しい猫を飼い始めた。さらに、来週には金魚を飼う予定だ。
「しかも」
接続詞前の内容に加えて、さらに内容を追加することを強調したいときに使います。
彼は頭の良い人だ。しかも、運動神経抜群だ。
「そのうえ」
接続詞前の内容に加えて、情報全体を強調したいときに使います。
デートに遅刻してしまった。そのうえ、髪の毛をセットし忘れた。
「加えて」
接続詞前の内容と同じ種類であるが、別の情報を追加したいときに使います。
京都は街並みが綺麗だ。加えて、川や山も綺麗だ。
「さらに」 → シンプルに追加したいとき
「しかも」 → 後続の内容を強調したいとき
「そのうえ」→ 全体を強調したいとき
「加えて」 → 前後が同じ種類であるが、別の情報を追加したいとき
「補足」の接続詞
「ちなみに」
接続詞前の内容について、知ってもらいたい情報を伝えたいときに使います。
今の私の体重は、70kgです。ちなみに、1年前は、80kgでした。
「実は」
接続詞前の内容を踏まえて、意外な事実を伝えいたいときに使います。
昨日は仕事を10時間した。実は、気分が良くないながら仕事をしていました。
「なぜなら」
接続詞前の内容の理由を説明するときに使います。
私は1日に1時間ウォーキングします。なぜなら、歩くことは健康に良いからです。
「ちなみに」 → 参考にしてもらいたい補足情報を伝えたいとき
「実は」 → 意外な事実を伝えたいとき
「なぜなら」 → 理由を説明したいとき
まとめ:文章の接続詞の使い方
いかがでしたでしょうか。長くなったので、最後にまとめておきます。
・文章における接続詞は、読者の予測を手助けるツール
・文章で接続詞の乱用はNG。特に、順接の接続詞は使わなくても意味が通じる
・「順接」の接続詞は、前の内容から後ろの内容の結果を導く
・「言い換え」の接続詞は、別の言葉でわかりやすく表現する
・「逆接」の接続詞は、反対の内容を伝えて強調する
・「対比」の接続詞は、前後の内容を比べる
・「追加」の接続詞は、後の内容を強調する
・「補足」の接続詞は、事実を強調する