あなたは、文章の基本を学んだことありますか?

小学生以降、正式に学んだ経験のある人は少ないのではないでしょうか。

にも関わらず、LINEやSNSなどを通じて、私たちは日常的に文章を書いています。

実は知らないところで、恥をかいたり、迷惑をかけたりしているかもしれません。

ということで、この記事では「文章の7つの基本」をテーマに解説していきます。

「文章の基本って何?」と疑問の方は、参考にしてみてください。

相手に届く文章の基本

文章の基本は、相手に伝わることです。読み手に届かない文章は、価値が無いと言っても過言ではありません。そうならないためには、文章の7つの基本を知ることがヒントになります。

主語と述語を近づける

文章の基本は、主語と述語を近づけることです。文章を読む上で、人は主語と述語を探しながら意味を解釈します。この2つが遠いと相手に伝わりません。主語を読んだ後、述語が姿を現さないと、他の文章のせいで理解できなくなってしまいます。

主語と述語が遠い文章

「去年の3月に、私の上司がアメリカの転勤から帰ってきて、スキルと経験を積みながら、売上1億円という取引を決めてきて、課長への昇進が決まった」

上の文章の場合、主語は「私の上司」、述語は「昇進が決まった」です。この2つが離れているため、「私の上司」を読んだ後、「昇進が決まった」を読み終えるまで結論が分かりません。よって、意味が伝わりにくい文章になってしまいます。

主語と述語が近い文章

「去年の3月に、私の上司が課長への昇進が決まった。アメリカの転勤から帰ってきて、スキルと経験を積みながら、売上1億円という取引を決めてきたからです」

修正文では、主語と述語を1セットにして最初に書きました。次に「アメリカの〜」の文章が始まります。すると、無意識に「あっ、補足なんだな」と判断できるため、意味が伝わりやすい文章になります。

つまり、相手に届く文章は主語と述語が近いです。少し意識して、文章が不自然にならない程度に近づけて書きましょう。

長い形容詞は使わない

先ほどと同様に、形容詞が長いと理解しづらくなります。ダラダラ続く長い文章は、読むのが苦痛になりませんか?文章の基本は、簡潔に伝えること。長い形容詞を使ってしまいがちなのは、具体的に説明するときです。

長い形容詞の文章

「2018年8月に、福岡県の博多駅で立ち寄ったデパートの中のブランド店がオシャレだった」

ダメ文では、主語は「ブランド店」、述語は「オシャレだった」です。この2つが近いですが、長い形容詞のせいで分かりにくいです。

短い形容詞の文章

「2018年8月に、私は福岡県の博多駅のデパートに行った。そのデパート内のブランド店がオシャレだった」

少し堅い印象の文章ですが、相手に伝わる文章になるでしょう。文章を2文に分け、長い形容詞を短くすれば、意味を解釈する余裕が生まれます。よって、読み手に届く文章になります。

接続詞を適度に使う

接続詞は、文章の標識のようなものです。文章をスムーズに読むために欠かせません。接続詞を正しく使えば、相手に届く文章になるでしょう。接続詞を使い時のポイントは、使い過ぎないこと。標識がいくつもあったら、迷いますよね。適度に使うことを意識しましょう。

接続詞が無い文章

「来年は、副業を始めます。今のままサラリーマンを続けることに、不安を感じているし、AIに仕事を取られる恐怖もあります。自分のスキルを活かすことを、副業にしたいです」

接続詞がある文章

「来年は、副業を始めます。今のままサラリーマンを続けることに、不安を感じているからです。加えて、AIに仕事を取られる恐怖もあります。自分のスキルを活かすことを、副業にしたいです」

「加えて」という接続詞を入れることで、「副業を始める理由が2つあるんだな」とすぐに理解できます。

曖昧な表現を避ける

どっち付かずの文章は、相手に伝わりません。曖昧な表現は、いくつかの解釈ができてしまうため、イライラする人もいるのではないでしょうか。たとえば、「この」「その」などの「こそあど言葉」の多用はやめましょう!加えて、結論が無く何が言いたいのか分からない文章もダメですね。曖昧な表現ではなく、具体的に書いてください。

こそあど言葉を使った文章

「去年、私は福岡、北海道、広島などを旅行した。そこで食べたラーメンが美味しかった」

上の文章を読んで、3つの都道府県のどこでラーメンを食べたのか分かりましたか?どの件も有名なラーメンがあるので、分かりにくいですよね。(福岡=豚骨ラーメン、北海道=味噌ラーメン、広島=尾道ラーメン)

修正文

「去年、私は福岡、北海道、広島などを旅行した。福岡で食べたラーメンが美味しかった」

「こそあど言葉」を使わなければ、すぐに理解できる文章になりますね。全く「こそあど言葉」を使わないと堅苦しい文章になるので、適度に使うことで伝わる文章になります。

結論が曖昧な文章

「音楽イベントの開催場所変更は、少ない予算と短い準備期間を考えると仕方ないかなと思います。でも、お客さんの動員数が減るのではないかと思います」

結論が曖昧だと、相手に何も届かない文章になってしまいます。相手に伝えるためには、結論をハッキリさせることが大切です。

結論が明確な文章

「音楽イベントの開催場所変更は、少ない予算と短い準備期間を考えると仕方ありません。他の予算を削ることは不可能な上、時間がかかることで、さらに費用がかかるからです」

上のようにしっかり根拠を示して、1文1メッセージを心がけましょう。曖昧な表現を避け、1つの意見を主張することで相手に届く文章になります。

専門用語・業界用語を使わない

難しい言葉を使えば、読者に伝わらない文章になっています。特に気をつけるべきなのは、専門用語・業界用語です。たとえば、以下の文章を読んでどう思われますか?

専門用語を使った文章

「私は家具の製造メーカーで働いていました。現場作業も経験しており、ビスやカシメナットでの組み立てを担当。木目の家具では、ウォールナットやウレタンを使った椅子の製造をしていました」

カタカナ用語が次々出てくるため、分かりにくいですよね。書き手は、言葉を理解した上で書いているので問題ありませんが、読み手は何か分からないこともあるでしょう。文章の基本は「中学生でも分かる文章」です。できるだけ、専門用語・業界用語は避けてください。

句読点を使う

文章の基本は、句読点を使うことです。読みやすい、見やすい文章には欠かせません。句読点があると、文章の区切りが分かりやすく、言葉がごちゃ混ぜを防いでくれます。注意点としては、使いすぎないこと。使い過ぎると、読みにくくなってしまいます。

句読点が無い文章

「文章において細かいところは後から修正して構いません。構成がしっかりできていればボンヤリした文章になりません」

句読点を入れた文章

「文章において、細かいところは、後から修正して構いません。構成がしっかりできていれば、ボンヤリした文章になりません」

句読点を入れることで、文章の区切りがハッキリしますね。また、読みながら息継ぎができるため、読み手に負担をかけません。どちらが読みやすいと思いますか?

まとめ:文章の7つの基本

文章の書き方を、正式に学んだこと無い人は多いでしょう。それなのに、日常的にLINEやブログ、SNSなどで文章を書く頻度は高まっています。言い換えれば、基本を知らずに実践をしているわけです。それは、お米が炊けないのにカレーを作るようなもの。まずは、基本から学びましょう。

文章の7つの基本

・主語と述語を近づける
・長い形容詞を使わない
・文章の区切りをハッキリさせる
・接続詞を適度に使う
・曖昧な表現を避ける
・専門用語を使わない
・句読点を使う