良い文章が書けたつもりなのに、なぜか文章が読みにくいな…
何をしたら、伝わる文章になるのだろう?

自分ではなぜかは分からないけど、なんとなく「わかりにくい文章」になってる…

そんなことで悩む人も多いのではありませんか?

その答えは、「記号の使い方」にあるかもしれません。

この記事では、【文章を強調する記号の使い方】をお届けます。

本記事の内容

・記号を使えば、文章はわかりやすくなる理由

・文章を強調する記号の種類と使い方

8個の実例を交えながら、わかりやすく解説します。

記号の使い方次第で、文章の良い・悪いが決まると言っても過言ではありません。

書いた文章が、なぜか「分かりにくい」と悩んでいる人、必見です!

プロのライターとしての視点がお役に立てれば幸いです。

記号を使って強調すれば、文章はわかりやすくなる

文章は強調されていないと、読みにくい

文章はメリハリがないと、読みにくいです。
そんな私自身、ライターを始めるまで記号を使って文章を強調するという視点すらありませんでした。しかし、記号を使って文章を強調することを覚えた後は、周りの人から「読みやすいね」と言ってもえる機会が増えました。

私の経験から言っても、文字しか使っていなかったり、大事な部分を強調していなかったりする文章は読みにくいです。つまり、伝わる文章を書くためには、記号を使って「ここが大事だよ」と読者に知らせることが大切なのです。

悪い例

見知らぬ土地に行くために、カーナビを参考に車を運転しているとします。まず、あなたがやることは現在いる場所と目的地の場所、どうやって目的地に行くかの経路、この3つを確認しますよね。
そのあとに、国道◯◯号線を使って〜、高速道路を使って〜、というように具体的な道路を確認すると思います。

良い例

見知らぬ土地に行くために、カーナビを参考に車を運転しているとします。まず、あなたがやることは「現在いる場所」と「目的地の場所」、「どうやって目的地に行くかの経路」、この3つを確認しますよね。
そのあとに、「国道◯◯号線を使って〜」、「高速道路を使って〜」、というように具体的な道路を確認すると思います。

いかがでしょうか。
後者の文章は「」を入れて、言葉を区切りました。文章の内容はさておき、「良い例」の方が読みやすくありませんか?文章というのは意識せず書くと、どうしてもメリハリがない文章になるもの。
記号を使って「大事なところ」を強調すれば、読者に伝わる文章になるでしょう。

文字色の変更は使えない場合がある

文字の色だけを変えると、強調はされますが、読みにくくなります。
特にビジネスでの文章だと、文字色の変更は使いにくいでしょう。フォーマルな印象が崩れてしまうからです。もし正式な仕事の文章に、赤文字が使われていたら違和感を感じませんか?
一方、ブログ等のWEB上の文章については、見やすい色に変更することで、メリハリのある文章になるでしょう。ただし、色によっては読みにくくなるので、気をつけてください。

悪い例

◯◯株式会社 ◇◇様
株式会社□□の〜〜と申します。

この度は突然ご連絡、失礼いたします。
貴社のホームページ運営についてのご提案の連絡です。

弊社ではECサイトの運営やWEBマーケティングなど、ホームページ管理の仕事をしております。
貴社のホームページを拝見し、管理上で弊社がお役に立てると思いました。弊社では100社を超える企業のホームページ管理ならびにマーケティングをしております。その実績とスキルが、貴社の販売実績向上になるのでは思います。

お手数ですが、ご返信いただけないでしょうか。よろしくお願いします。

良い例

◯◯株式会社 ◇◇様
株式会社□□の〜〜と申します。

この度は突然ご連絡、失礼いたします。
貴社の【ホームページ運営】についてのご提案の連絡です。

弊社ではECサイトの運営やWEBマーケティングなど、「ホームページ管理の仕事」をしております。
貴社のホームページを拝見し、管理上で弊社がお役に立てると思いました。弊社では「100社を超える企業のホームページ管理ならびにマーケティング」をしております。その実績とスキルが、貴社の販売実績向上になるのでは思います。

お手数ですが、ご返信いただけないでしょうか。よろしくお願いします。

今でもビジネスの文章はフォーマルでなければ、「失礼ではないか!」と思う人もいるでしょう。そうならないためにも、記号を使って強調してください。カジュアルすぎる記号(☆、♫など)や絵文字、顔文字などを使わなければ、問題ありません。

文章を強調する記号の使い方の実例

「」の場合

もっとも使いやすく、基本的な記号は「」(カギ括弧)でしょう。単純に文章内で強調したいところに使用したり、心の声や会話文で使用したり、引用する本のタイトルで使用できます。私たちも日常的によく目にする記号のため、文章に違和感を与えずに、強調できます。

「」の実例1

私は電車が来るのを待っていた。遅延の影響で1時間も遅れているみたいで、「なんで遅れてるんだろう?」という疑問が頭に浮かんだ。

「」の実例2

スキルを磨きたければ、行動することが大切だ。有名な経営者も「実践しながら学ぶ」ことが大切だと言っていた。

「」の実例3

1週間前に、書店で山積みにされている前田裕二の「メモの魔力」を読んだ。

『』の場合

「」の場合より、鋭く強調したいときに使えるのが『』です。普通の()カギ括弧よりは、目にする機会が少ないため、より目立つでしょう。また、「」の中でさらに強調したいときにでも、読者を混乱させずに強調できます。

『』の実例1

「たくさんの物に囲まれて暮らす」より、「少ないが『本当に大切なもの』に囲まれて暮らす」方が幸せだ。

『』の実例2

最近は仕事で忙しくて、まったく休みがない。でも、『周りの人のサポート』のおかげで、充実した日々を送れています。

【】の場合

ブログのタイトル内や見出し内で強調したいときに使えるのが【】です。タイトルという目立つ文章内では、「」や『』などより、【】の方が黒い面積が多いため、強調されやすくなります。普通の文章内では違和感を感じるかもしれませんが、タイトルなどで使うには良いでしょう。

【】の実例1

【初心者必見】すぐに実践できるプログラミングの基本

【】の実例2

楽しい【旅行】にするための計画術

()の場合

何かを補足するときや、引用するときに効果的なのが()です。()も記号として使う頻度が多いため、違和感なく強調できるでしょう。ただし、1つ注意点があります。それは、半角の()ではなく、全角()を使うようにしてください。
なぜなら、文字の間隔が狭くなってしまい、強調しにくくなってしまうからです。

()の実例1

仕事をするときに大切にしていることは、すぐにお客様に連絡を返すことです。(無理な時は出来るだけ早く返す)

()の実例2

未来を見て、点を結ぶことはできない。過去を振り返って点を結ぶだけだ。だから、いつかどうにかして点は結ばれると 信じなければならない。(スティーブ・ジョブズ 2005年スタンフォード大学 卒業式)

()の使うポイント

半角()ではなく、全角()を使いましょう!

・の場合

分かりやすく全体を説明するときに、箇条書きを使うことがありませんか?そのときに使えるのが、・(ドット)です。複数ある項目を列挙したり、最後のまとめをしたりするときに使用してみてください。

・の実例

「仕事をスムーズにする方法」

・早めに行動する
・段取りをしておく
・自分ができないことは他人に任せる
・集中して取り組む

→の場合

流れがあるものを強調するときには、→が効果的です。目でパッと見るだけで、流れが把握できるため、伝わる文章になります。

→の実例

健康になるためには、以下のステップを行ってください。

食事の改善→睡眠時間を7時間にする→1日に8000歩

効果的な順番にやっていくことで、体調が良くなるでしょう。

→の実例2

健康になるためには、以下のステップを行ってください。

文章を強調する記号を組み合わせて使う事例

メリハリのある分かりやすい文章を書くためには、この記事で紹介してきた記号をフル稼働させることが近道です。必ずしもすべてを使う必要はありませんが、いくつかを組み合わせて使うことで、伝わる文章に変貌するかもしれません。以下の2つの事例を比べてみてください。

一切記号を使わない事例

伝わる文章とは、どのように書かれているのでしょうか。それは、具体と抽象の両方を意識して、どこが足りないのか、どこがムダなのかを把握しながら書くことです。

分かりやすい文章の型は、結論、理由、事例、結論の順番で構成されます。PREP法なんて呼ばれたりもします。

結論 POINT
理由 REASON
事例 EXAMPLE
結論 POINT

引用 SIMPLE WRITING 〜捨てる勇気が文章をわかりやすくする UTSUWA出版

記号を組み合わせて使う事例

伝わる文章とは、どのように書かれているのでしょうか。それは、「具体と抽象の両方(文章の型)を意識して、どこが足りないのか、どこがムダなのかを把握しながら書くこと」です。

分かりやすい文章の型は「結論→理由→事例→結論」の順番で構成されます。PREP法なんて呼ばれたりもします。

・結論(POINT)
・理由(REASON)
・事例(EXAMPLE)
・結論(POINT)

(引用「SIMPLE WRITING 〜捨てる勇気が文章をわかりやすくする」UTSUWA出版)

いかがでしょうか。すべての記号を使ってはいませんが、分かりやすい文章になっていると思いませんか?
もちろん記号を一切使わない事例も、読むことはできるでしょう。しかし、文章の区切りが明確ではなかったり、文章の流れが分かりにくかったりします。

つまり、記号を使って文章を強調すると、視覚的に読者の負担を減らすことができ、伝わりやすい文章が完成するということです。

まとめ:文章を読みやすく強調する記号の使い方

まとめ:記号の用途

文章を強調するための記号一覧

「」 = 心の声、本文内の強調したいところ、本タイトル
『』 = 「」より強めの強調
【】 = タイトルや見出しの強調したいところ
() = 何かを補足するとき、引用するとき
・  = 箇条書きのとき
→   = 流れがあることを説明するとき

記号を入れるだけで、文章はわかりやすく・伝わりやすくなります。

文字だけの平坦な文章より、メリハリのある読みやすい文章の方が読者に響くでしょう。

文章を記号で強調するには、少しの意識だけで、誰でも簡単にできることです。

しかし、Googleで「記号 文章 使い方」と検索すると、340万件もヒットします。「どうやって、記号を使ったらいいのだろう?」と感じている人が、それほど多いということなのでしょう。

「何か、物足りないなぁ」と思った人は、この記事を参考に記号の使い方をマスターしてくださいね。